私的半端メモ

エンタメ鑑賞に私情をめちゃくちゃ持ち込みます

盆踊りやばい

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盆踊りやばすぎる。

仕事でトラブって休日出勤した。平日の疲れもあり、今日はもう諦めようかな…と思ったけど、意地で近所の盆踊りに行った。こんな暑いんだからいい加減夏を始めなくてはならない。

この辺も最近観光客多いし、混んでるだろうな…ちょっとやだな…と思いながら向かった。

近づくにつれ、聞こえてくる祭囃子。甚兵衛を着た小さな子どもが走り出す。後ろでお父さんが「絶対転ぶぞー」と笑いながら見守っている。私は30歳間近なのに、少し早足になる。トイザらスに向かっている時と同じだ。

小さな子どもはおそらく近所の友達と合流する。やっぱ夏祭りはどんなに小さくても地元が1番だよね。

まずは祭り価格の缶ビールを調達する。子どもと一緒に小走りになったとしてもこれは大人の嗜みだ。

その後は盆踊りを堪能する。下町育ちは盆踊りの習得率が異常だ。踊る輪がでかい。

櫓で踊るプロのおじおばたちがめちゃくちゃかっこいい。伝統的な盆踊りから、子ども人気のアンパンマンマーチ、桑田佳祐まで幅広く踊りこなす。こんなおばになりてえ…

ビールを飲みながら輪のかなり外周から盆踊りを眺める。踊れる人も多いけど、よく見ると見よう見まねで何となく踊っている人も多い。盆踊りって寛容でいいな。踊りを知らなくても誰も拒まない、笑わない。

自然と輪がじわじわ広まっていく。前の人が踊り始めると、つられて後ろの人も踊り出す。

輪のだいぶ外から動画を撮っている訪日観光客の近くまで踊りが派生すると、踊り始める。ずっと自分の写真ばかり撮っていたインスタグラマーみたいな人たちも踊り始める。

盆踊りすげえ。この日のために何日も練習してきた地元の人、祭囃子に誘われてやってきた訪日観光客、老若男女国籍問わず全てを抱き締めている。

桑田佳祐波乗りジョニーが流れてきて涙が出た。盆踊りすげえ。

 

帰り道、川の土手で寝そべりながらウイイレをやる練習帰りの野球部を見て夏が加速しました。

山形旅行雑メモ

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出張で初めて山形市に行くことになった。仕事が金曜日だったので、せっかく初めての東北だしと、1泊して土曜に観光することにした。

予習はPOPEYE No.832「夏の旅は冒険を、そして弁当を。」の山形特集を熟読した。旅行先のことを調べるのはSNSではなく、マガジンハウスの雑誌を信用している。足を使って調べ上げた情報が詰まっているから。

車の免許がないので、電車か自転車で行ける範囲しか行動できない。POPEYEで冷たい肉そばが名物なことを学んだ。これは絶対食べたい。

「冷たい肉そばを食べる、たくさん歩く」

この2つを目的に、金曜日の朝のつばさに乗った。

 

福島から分裂し、つばさは山形方面へ向かう。民家と線路の近さが京王線並みだと思っていたら、アナウンスで在来線の線路を使っていることを知った。カーブが多く、スピードも出ない。東海道新幹線に乗ることが多い自分にはなかなかない体験だった。

車窓から、ちょうどXで話題の山形のタワーマンションも見れた。

金曜朝の山形新幹線は乗客もまばらだ。景色の移り変わりが激しいので、3時間の旅行のお供に持ってきていた文庫本もまったく開かず、窓の景色にへばりついた。

仕事先の地元の方に、山形市のおすすめを尋ねると、満場一致で「山寺」と教えられた。「ただ、結構登ります...」と心配そうに付け足された。

初夏にぴったりだ。それに今日は、誕生日プレゼントに買ったHOKAのトレッキングシューズを履いてきていた。

混まないうちに行こう。明日の午前中に山寺へ行くことを決め、早めにホテルで寝た。

ビジネスホテルの朝食を食べ、1時間に1本ほどの仙山線による。4人がけのボックス席、いつも勇気が出なくて座れない。ボックス席脇の2人席に座りながらいつも後悔している。山寺は思ったより階段が多かったし、思ったより人が少なかった。下りてから茶屋で玉こんにゃくとさくらんぼソフトを食べていると、大型の観光バスが何台も乗り入れてきた。これから混むのだろう。午前中に登ってよかった。

お地蔵さんのお賽銭を拾う子どもを注意する母親。その直後、立ち上がった子どもが転けて泣き出した時に「バチが当たったんだよ〜」と言っていた。自分も昔、こうやって因果応報を学んで来た気がする。

午後は山形駅に戻り、七日町に向かいながらなんとなく歩いた。


昼は山形で働いている友人に勧められた蕎麦屋に行った。ピークタイムでお一人様同士相席になった。ビジネス街のランチタイムの相席はお互い全く干渉する必要がないから気にしないが、旅先の地で観光客同士で相席になると少しコミュニケーションを取らなきゃいけない気がしてしまう。なんとなく一緒に注文をして、最後に「美味しかったですね」と声を掛け合って店を出た。

その後は七日町の喫茶店の方角に向かいながら、地図を見ずに歩いた。知らない街を歩くときは、地図を見ないようにしている。目的地までの道のりを定めてしまうと目的地以外の景色が目に止まらなくなってしまう。適当に歩くほうがよそ見ができる。放浪の末、2つ本屋を見つけた。八文字屋本店とペンギン文庫。ペンギン文庫で2冊衝動買いした。

フラフラしながら予習教科書のPOPEYEに載っていた喫茶店に行った。お客さんは70代くらいの男女4人組。店主のおばあちゃんはカウンターの後ろで絵に描いたような編み物をしていた。

夜に仕事上がりの友人と飲みに行き、山形を後にした。一人旅は楽しい。一人で出かけたい時は、人のいない自然に行きたくなるが、本当は都会でも街でもいい。身が一人になれば十分。

 

 

片想いの終わり方

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実らなかった片想いはどこに向かうのか。

人並み以上に失恋してきた自負がある自分が、唯一綺麗に片想いを昇華できたと思えた恋がある。

 

6年前に会社の先輩を好きになって告白して振られた。一緒に仕事をすることも多く、仕事の相性が良かった。振られた後、お互い何事もなく仕事をしているつもりだったけど僅かな呼吸の合わなさが続いたのが失恋より辛かった。

毎日顔を合わせながら自分の感情に向き合い続け、1年後に恋愛感情は敬意へと変わった。

 

お互い会社を辞めて転職しても、たまに連絡して飲みに行って近況を報告し合っていた。そんな先輩が結婚した。心から嬉しかった。

たくさんお酒を飲みながら、結婚のこと、仕事のこと、思い出話、この先の人生のことを話した。良い気分で解散した後、「これからも一緒に飲んでください」とお礼のLINEを送ったらこんな返事が来た。

「これからもたまに会って、お互いの人生に『いいね!』って言い合っていけたらいいね」

こういう言葉を選んでくれるところが好きだったんだな。この人のことを好きだった思い出があってよかった。

 

結婚おめでとうございます。

社会人、憧れの夏休みプラン

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夏休みを失って8年が経った。暇を持て余した1ヶ月半の夏休み。

 

子どもの頃は気付かなかったが、夏休みには特有の空気感がある。昼下がり、開けっ放した窓から入ってくるささやかな風。木々の葉が揺られる音。遠くから聞こえる子どもの声。大人になると、無性にその空気感を味わいたくなる。そう、疲弊した社会人には夏休み感が必要なのだ。

 

数年前から憧れている初夏の過ごし方がある。
朝区民プールで泳ぎ、近所の中華屋で昼を食べ、家に帰って窓を開けっ広げて昼寝をすることだ。夕方、大好きな映画「君の名前で僕を呼んで」を見れると尚良い。ただ、一人だと恐ろしくフットワークの重い私は、願いつつも実行したことがなかった。

 

今年のGWは、人との予定を全く入れなかった。天気を見ると、かなり初夏っぽい。夏休みチャンスだと思った。憧れの夏休みを実行するために、同僚に宣言することにした。

 

朝8時、決意が揺らがないうちに布団から抜け出す。目玉焼きをウィンナー、トーストのいつもの朝ご飯を作り、大谷翔平の打席速報をチェックしながら支度をする。

区民プールの混雑状況をチェックすると、「混雑しています」とのこと。午前中だったら大丈夫だと思ったのに...。「混雑」がどれくらいのものか不安になるが、ここで怖気づいてしまったら終わりだ。

自転車がパンクしているので、シェアサイクルで区民プールに向かう。初見殺しの建物構造に困惑しながらプールにたどり着くと、めちゃくちゃ空いていた。片道コースをほぼ貸し切りながら、平泳ぎを中心に500m弱泳ぐ。

最近気付いたが、自分は映画館や図書館など静かなところが好きだ。周りの音が少ないと、五感が研ぎ澄まされる。そうすると、服の擦れる音や足音、紙を捲る音など、細かい音に敏感になれる。余計なことを考える余地がなくなり、思考が内向きになる。水の中も同じだなと思った。音の少ない世界。都心で暮らしているとなかなか味わえない。

プールの後の気だるさは心地よい。重心がグッと下に落ちる感じが良い。サッと紙を乾かして、ずっと気になっていた中華屋に向かう。初夏の緑々しい葉の色が好きだ。眩しいくらいの新緑と、日に日に強くなる日光。再び汗ばみながら、11時半、開店直後の中華屋に入る。

10分ほど歩いたから汗をかいた。卓につくなり、コップいっぱいに水を注いで一気飲みする。こういう時は水が一番美味しい。夏の昼の中華屋は良い。ワイドショーの声と、開けっ放しの引き戸からほのかに入ってくる風を感じながら無心でかきこむ。

 

充実した気持ちで家に帰り、シャワーを浴びて窓を開ける。これだ〜〜!昼に寝る最高さたるや。浅い睡眠が逆に良い。聴覚が半分起きている感覚。

1時間寝て、夏を感じた時に必ず観る映画「君の名前で僕を呼んで」を観て、見事夏休みを遂行した。

 

デカいスーパーマーケット|TX,LA旅行雑記

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アメリカのスーパーはデカい。車で来て買い込んで行くスタイルが主だからか、一個あたりの量も多い。小回りの効かないデカいカートを押しながら隅から隅まで練り歩く時が1番楽しい。自分用のお土産は大体スーパーで買っていく。

 

海外旅行に行く時、必ずスーパーに行く。地元の人たちの生活を感じられるからだ。この国、この街に住んでいる人たちがどんな価値観でどんなものを食べるのかを、棚から、カゴの中から、あらゆるところから吸収する。スーパーマーケットには、生の生活がある。

 

  • ルフレジは10点以下と25点以下の2レーン。日本より点数が多く、平均購入数の違いを思い知る。
  • 果物や野菜は量り売り。好きな量だけ買っていくスタイル。自分で計って印刷されたバーコードを貼ってからレジに行く。(LB量り売り、EAは1個あたりの値段)
  • シリアルの種類の豊富さが異常
  • アメリカはBBQソース、日本は焼肉のタレ
  • 朝は酒類を売っていない(9時以降の販売だった)
  • ジュースの中でもオレンジジュースだけ群を抜いて種類が多い
  • ビタミン剤の棚取りがすごい。Vitamin A~アルファベット順に並んでいた
  • 犬も入れる(Whole Foods Market

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ソウル旅行雑記

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・電車で電話する人多い
歩きタバコ、路上タバコ多い
・冷房がめちゃくちゃ寒い(6月初旬)
・韓国のバラエティはめちゃくちゃ海外タレントの画像を使う。多分無許可しかも粗い。出典だけめっちゃ付いてる。

・鳩が汚い(ホンデ)
・ホームレスは空き缶ではなくダンボールを集めてる
・タトゥー入れてる若い人めちゃくちゃ多い
・花束を持ってる男性が多い。花束自販機もある
たけのこの里がなかった。韓国はきのこの山一強なのか?
・韓国の空港は搭乗アナウンス全然しないから搭乗ゲートが静か
・店の雰囲気ガン無視でどこでもKPOPが流れている
・1個買うと1個無料が多い(服も化粧品も)

走り続けないと考えられない

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11月の頭に大きめな仕事が終わった。自分のキャパ以上の仕事をすると、納品直前に大体「これ以上やるとダメになる」と感じる瞬間がやってくる。そういう時は1週間休みをとって東京を出ることにしている。リモートワークなので自宅には仕事とプライベートが混ざり合っていている。だから、休みでも家にいると自然と仕事のことを考えてしまう。でも、慣れ親しんだ場所だと考えも堂々巡りになってしまう。今回も限界を感じて納品直後に1週間休みをとった。

仕事の繁忙期と同じ時期、プライベートの人間関係も変化があって、考えたいことが山ほどあった。ゆっくり休んでこれからのことをたくさん考えよう。そう思った。

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休みの間に観た『30までにとうるさくて』がきっかけで、デンマークに「フォルケホイスコーレ」という独自の教育機関があることを知った。成績や試験はなく、それぞれが学びたいことを学ぶ学校らしい。大学入学前に本当に学びたいことは何かを考えるためや、社会人を経て自分がやりたいことを見つめ直すために入る人も多い。つまり、「一度立ち止まって考えてみる」ということだ。

イギリスやアメリカでは、卒業〜入学・入社までの数ヶ月間はギャップイヤーと呼ばれ、自分のやりたいことを見つめ直したり挑戦する期間があると聞いたことがある。

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「時には立ち止まってもいい」

中学の卒業式で校長先生が卒業生の私たちに贈った言葉だ。励みになった。今でも「一回休んでもいいんじゃない?」「人生長いんだから少しくらい立ち止まっても大丈夫」と色んな人が口にするし、SNSや本からも同等の言葉が投げかけられる。

 

この言葉たちに救われてきたのだが、最近気づいた。どうやら自分は「立ち止まって考える」ことができないようだ。脳を休めた状態で考えられないのだ。立ち止まって進む道を決められない。走り続け、苦しい状態が1番脳みそが回転している。走りながら試行錯誤して出した答えが1番しっくりくる。

立ち止まったらもう走り出せなくなるかもという恐怖心があるからなのかもしれい。

 

結局1週間休みでは何も考えられなかった。週明け戻り、脳をフル回転させて仕事をしている時の方が思考の質は良かった。どうやら私は立ち止まれない。